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田路 勝敏|パートナー

最終工程に遅れないためには、

完成に至らない工事を残さない。

━ 職人になる前は何をされていましたか?

もともとはサラリーマンとして仕事をしてたな。高校を卒業して両替機のメーカーで働いてたけど、上司の指揮下でずっと仕事を続けるというのが精神的に難しかった。

それでサラリーマンを辞めて、20歳でトラックの運転手になったんだけど、そこでは仕事をしない人がいて、何か自分が真面目に仕事をやっているのが馬鹿馬鹿しいなあってなったのね。

そんなとき大和ハウスで仕事をしてる俺の双子の弟から職人を探してるって話を聞いて、職人になったのが始まりかな。23歳ぐらいのときだね。

━ 職人の仕事を始めて困ったことはありましたか?

正直、あまり困ったことは無いかな(笑)

━ 他の職人さんからは、仕事を覚えるのが大変という声も多いです。田路さんはなぜそんなに早く仕事を覚えることが出来たのでしょうか?

どうだろうな。職人の仕事をはじめてやる前に思ってたことがあって、それはすべての職人に仕事で勝ちたいというキモチだったのね。ひとりずつ仕事の品質やスピードで勝ってやろうと決めていたので、そういうキモチが仕事をすぐに覚えることに繋がったのかもしれない。

でも、そういうキモチがあったのは20代までで、30歳を越えてから誰かに仕事で勝とうというキモチはなくなったね。

━ その後は職長としてキャリアを積まれたんですね。職長の仕事をはじめたのはいつでしょうか?

六本木の現場ではじめて職長としてチャレンジしたのがはじまりだね。

そのころ、まだボードしか出来ない職長で。

━ 職長として赤坂の現場がとても良かったと日建スチールの番頭さんからお伺いしていますが、現場が上手くいった要因はどこにありますか?

まず職長の仕事に集中できたこと。
そしてダメ工事(完成まで出来ない場所の工事)を現場にあまり残さないように施工が出来た。
その中でたまにあるダメ工事がどの区画にあったのかを把握して、きちんと覚えておくことが出来た。

高層の現場でダメ工事を残すと、材料の上げ下げひとつとっても本当に大変。
階段を使って上げ下げできるぐらいのものしかダメ工事は残さない。

━ ゼネコンは工程をとても意識しますが、工程を守るためには何をしていますか?

俺も工程は意識するけれど、工程を意識して職人を急かせるよりも、ダメ工事を現場に残さないのが大事。

だってさ職長から「今日中にこの区画を終わらせよ。」って言われたら職人は良い気はしない。

工程で一番大事にしていることは、ゼネコンの必達ラインである最終工程に遅れないことで、そのためには最後に一番時間が掛かるダメ工事を残さないこと。

━ それ以外に職長として信頼される方法はありますか?

きちんと仕事をすること。それだけで十分に信頼されると思っている。

あとは掃除かなあ。現場で一番掃除するのは、内装工事屋(笑)…掃除はきちんとやるな。

━ 赤坂のような大きな現場でも上手く回る理由がわかったように思います。他に田路さんが思う仕事の早い人の特徴を教えてください!

人の仕事を見ている人だね。人の仕事を見て、自分でやってみて、仕事を覚える。
そうやってるといつの間にか出来るようになってる。

━ 最後にお仕事で心がけていることがあれば教えてください。

身体が資本なので、長く仕事を続けるための「仕事のやり方」がある。

1ヶ月頑張って、1ヶ月休んで、1ヶ月頑張ってではダメ。どうしてもって日は長時間やるけど基本は17時30分まで!

身体が疲れているのに、残業してもパフォーマンスは下がる。それよりも毎日きちんとやること。長く働くためにはそういう仕事の仕方を覚えるのが大事。

本日はお忙しいなか、ありがとうございました。

インタビュー名
田路 勝敏|パートナー
所 属
株式会社田路(関東)
職人になる前は?
サラリーマン
職人としての特技
ゴルフ(笑)
職人を目指す!